肝臓の驚くべき機能

人体の数ある臓器の中でも肝臓の持つ働きはとても大きなものであるといえます。人体を構成する臓器の多くは一つにつき一つの機能しか果たさないものがほとんどである中で肝臓は胆汁の生産を始め、アンモニアやアルコールといった体内の毒素の分解や、栄養素の分解、貯蔵、合成といった実に様々な機能を果たす非常に重要な臓器です。

肝という漢字を用いた慣用句にも肝に銘じるや肝を冷やす、肝を奪う、というような人の精神状態などを表す代表的なものとして用いられていることや、物事の特に重要な部分に肝心という言葉を用いるなど現在の生活で広く使われている日本語が成立する当初から肝臓の重要性は認識されていたようです。

また肝臓は唯一再生能力のある臓器でそのおよそ30%が体内に残っていればおよそ一年の期間で完全に再生可能ということもあり臓器移植の際には他の臓器に比べ生体移植が多く行われており生体肝移植という独自の呼称もあるほどです。

しかし、それだけ多くの役割を果たす肝臓はそれだけ負担も大きく様々な病気が確認されています。大量の脂肪を分解しきれずに脂肪がそのまま肝臓内に蓄積してしまう脂肪肝や、ウイルスやアルコール、時には原発など様々な原因によって肝臓に炎症が起こってしまう肝炎、そしてそれらの慢性化によって肝臓の組織が死滅してしまい、肝臓自体が硬く変化しその機能が低下してしまう肝硬変などがその代表的な例となっています。

近年では移植技術も発達し生体肝移植も盛んに行われ、肝臓病の治療薬も多数開発されていて、さらにつぼ押しや食生活管理といった多くの治療法が確立されていますがやはり最後は自身の体調管理が最も重要だといわれています。

肝臓に負担をかけるような油分やアルコールの大量摂取などを控え規則正しい生活を送ることが肝臓病予防の第一歩だと考えます。肝臓の機能や病気とその予防法を正しく理解し健康な生活を送るための理解と実践につながることを期待しています。